きのたま

コレ、おまんじゅう じゃぁないです。

(たぶん)木(だと思う)で出来ている小さな真ん丸の玉に穴が開いていてビーズのような形。

コレが紐にゆわさっていて携帯電話のストラップになるようになっていました。

なっていたというのは、今は紐から外れて玉だけの状態になってしまったから。

壊れちゃったというやつです。

紐から離れてしまった今となってはどちらが上なのかも判断できないくらいなので何のシンボルなのか、どういう意味なのかは全く想像もついておりません。



何年か前に大好きだった人が亡くなって、その人の三回忌に京都の何とかという有名らしい大きなお寺に行った時に記念品みたいな形で頂いた物でした。

もしかしたら由緒正しい何かだったのかもしれないけれど、携帯ストラップなんていうカジュアルな形な物だから、携帯電話にこれまた携帯させて、暫くその存在をスッカリ忘れていたのです。



一昨日、その玉が何て事もなく、私の横に置いてあっただけなのにコロンコロンと音を立てて紐から外れて転がって行ったので驚いたのでした。

何が起こったのか一瞬判断できず玉だけ追いかけて拾ってから、はて、紐が消耗していたとはいえ、置いてあるだけで動くはずも無い携帯に何の衝撃があったというのだろうか?

と不思議に思った次第です。


ちょうど、その時私は大事な人が苦しんでいる横に居て、側についていながら何もできない自分の不甲斐なさを呪いつつ寿命が縮まる思いをしていたので、ハッと我に返れた瞬間でもありました。

あの時、あの玉が転がっていかなければ一晩中苦しい思いを抱えて朝を迎えていたかもしれないと思うと何かイワクあり気な気がするのです。


ふふふ...


因みにその大事な人は、大事には至らず回復いたしましたとさ。


ふふふ。